■私の好きな山の本と映画のコーナ


Books

クライマーズ・ハイ 横山秀夫 著

【文藝春秋】 定価 1650円

 日航機墜落事件が起こったとき、私は大学4年生だった。たしか槍ヶ岳のあたりにいたはずだ。群馬県の地方新聞社に勤務する悠木和雅は、これまで会社や家族といったあらゆる人間関係に背を向けて生きてきた。そんなアウトロー記者が、御巣鷹山に墜落した日航機事故の全権デスクを命じられたことをきっかけに、会社という組織や家族、友人といった存在と否応なく向き合うことになる。さらに事故当日、一緒に山に挑む予定だった同僚が不可解な状態で倒れたまま意識を戻さない……。
主人公が組織に翻弄されながらも己を貫こうとする様に、僕たち読み手もついつい感情移入してしまう。題名に惹かれて読みましたが、正確には山の本ではないですが、面白かったです。


ヨーロッパアルプス、クライミング・ハイキングのための本
アルプス4000m峰登山ガイド リヒャルトゲーテ著 山と渓谷社

 4000m峰以上しかのっていないが、日本語版では唯一の登山ガイド本。著者の辛口のコメントが良い。地図はいい加減だが、情報量は多い。山に持って行ける大きさがいい。
ヨーロッパ・アルプス ブルーガイドワールド 実業之日本社
 主にハイキング旅行のガイドだが、ハイキングコースや、登山コースまで網羅されている貴重な本。登山地図、ルート共に見やすい。
地球の歩き方 ヨーロッパアルプス・ハイキングガイド ダイヤモンド社
ハイキングコースを徹底的に載せた本。アルプスの山域、概念がよくわかると思う。
星と嵐 ガストンレビュファ 新潮文庫
 
シャモニの名ガイドレビュファが書いた山岳文学の名著。地図を片手に読むとアルプスの概念が理解しやすい。
◆ネパールの山・トレッキングのための本

ネパールヒマラヤトレッキング案内  中村・内田 共著 山と渓谷社
 ヒマラヤの概念・主な山の場所、トレッキングのコース、などを知るのにいい本。写真が豊富。
地球の歩き方 ネパール ダイヤモンド社
 都市の案内から、トレッキングコース、交通、ネパール語まで網羅している。食事や宿、トレッキングルートなど登山者にも便利な情報がいっぱい。
THE TREKKING PEAK OF NEPAL BILL O CONNOR The Crowood Press社(イギリス)
 外国人に解放されているトレッキングピーク18座のトレッキング&クライミングガイド、アイランドピークやパルチャモなど6000m峰のガイドが載っている。ぜひ日本語版が欲しいが、内容は少し古くなっているので、改訂版が欲しい。
高山病 ふせぎ方・なおし方 P・ハケット著 三洋社
 
高山病の権威、ハケット博士が登山者、トレッカーの為に書いた本。わかりやすく高山病が理解でき、もちろん予防法も詳細に書かれている。ぜひ現地に持って行きたい本。

私の地球遍歴    石 弘之著

   講談社 1700円

 地球環境の本、世界各地の環境破壊を調査した記録です。南米、アフリカ、東欧、中国、南極、チェルノブイリ、戦争など、いろんな環境破壊の現実の記録です。環境問題と一見関係ないようですが、貧困、経済至上主義が、結果として破壊のスピードと規模を大きくしたのは間違いない事実です。日本人としては非常に責任を感じる部分です。フランスの歴史科学者のミシェル・ボーの言葉、「無関心は我々の世界を腐敗させる」この言葉をよく考えてみたいです。また、これだけ環境が悪化したのが最近50年であるというのも、大きな驚きと次の50年への警告でもあるのではと、考えるのは私だけでしょうか?


沈黙の春 "SILENT SPRING" レイチェル・カーソン著  新潮文庫  552円

 自然は、沈黙した。うす気味悪い。鳥たちは、どこへ行ってしまったのか。

みんな不思議に思い、不吉な予言におびえた。裏庭の餌箱は、からっぽだった。

ああ鳥がいた、と思っても、死にかけていた。ぶるぶるからだをふるわせ、飛ぶこともできなかった。

 春がきたが、沈黙の春だった。いつもだったら、コマドリ、ネコマドリ、ハト、カケス、ミソサザイの鳴き声で春の夜は明ける。そのほかいろんな鳥の鳴き声がひびきわたる。だが、いまはもの音ひとつしない。野原、森、沼地みな黙りこくっている。この書き出しで始まる本書は、40年前、自然を破壊し、人体を蝕む化学薬品の乱用をいちはやく指摘し、孤立無援のうちに出版された。

 著者レイチェル・カーソン(1907-1964)は科学的な調査研究をもとに、DDTやBHCをはじめとする有機塩素系殺虫剤や農薬などの化学物質による環境汚染をはじめて本格的に取り上げ、野生生物や自然生態系への影響、人間の体内での濃縮、次世代に与える影響にまで警鐘を鳴らした。当初全米の化学業界や農薬協会などから激しい非難や攻撃を受けたが、同書をきっかけにDDTが全面禁止されるなど化学物質規制が大きく前進し、環境保護局(EPA)発足にもつながったといわれている。


アルプスの蒼い空に 近藤等 著   茗渓堂 上下巻 各5000円

 早稲田大学名誉教授でシャモニ名誉市民である近藤先生が書いたヨーロッパアルプス登攀記録。フランス、スイス、イタリアと3部作になっている。名ガイド、ガストンレビュファと共に登ったピークは120峰!驚きの数です。

「山は人生の道と同じく、自分の思いどおりにならない場合が多いこと、それだからこそ、将来にたいするファイトと希望がわき、そこに生き甲斐を見いだせるものであることを、私はつくづく思った」本文よりの抜粋です。なんと謙虚でしかも前向きな考え方なんだろうと、感動しました。文書の随所に、友人であり、山の先生でもあるガストンから学んだ登山観がちりばめられ勉強になりました。登攀時間などの記録も充実していますので、ちょっと高価ですがガイドブックしてもおすすめです。      


マークスの山 高村薫 著 講談社文庫 上下巻 各648円
最近ベストセラーになったのでお読みになった方も多いのでは?最近と思っていましたが、初版1993年、第109回直木賞、第12回日本冒険小説協会大賞という輝かしい経歴の作品で、10年前のものだったのです。高村薫、恥ずかしながら、初めて読みましたが、面白かったです。北岳の登山者と殺人事件、マークスと名乗る人物は何者?北岳の池山尾根(肩から八本歯のコルをへて野呂川林道に下っている尾根)が小説のスタートなのですが、内容は、凶悪犯罪者と、それを追う刑事たちのドラマであり、非常に手の込んだ本格ミステリーです。殺人犯を特定できない警察をあざ笑うかのように、次々と人を殺し続けるマークス。捜査情報を共有できない刑事たちが苛立つ一方、事件は地検にも及ぶ。事件を解くカギは、マークスが握る秘密にあった。凶暴で狡知に長ける殺人鬼にたどり着いた合田刑事が見たものは……。

 文庫化にむけて全面改稿!!
 またまた調べれば、映画化もされていました。主演の中井貴一、名取裕子と萩原聖人のラブシーンが切なくて泣ける、そうです。1995年には映画になっていたんですね。初めて知りました。見た人らっしゃいますか?


そして奇跡は起こった シャクルトン隊、全員生還 ジェニファー・アームストロング著

 評論社       1600円

 1912年、南極点到達をノルウエーのアムンゼンに先を越され、次なる探検、3回目の南極、南極大陸横断を計画し、自ら隊長になったシャクルトン隊は、1914年イギリスを出発する。しかし、結果は南極大陸横断どころか、南極大陸に上陸する前に遭難し、船は沈没し、通信手段、連絡方法はなく、遭難する。冬のマイナス70度の世界を、乗組員28名は1年近く人力で氷の世界をさまよい、全員生き抜いて生還する。隊長シャクルトンとメンバーは何故生還できたか?リーダーシップ、メンバーシップとは何かを考えさせる本です。当然登山のパーティ、リーダーに置き換えて考えられると思います。シャクルトンは4回目の南極に出かけ心臓発作で死亡。絶対読んで見て下さい。 


世界最悪の旅 A・チエリーガラード著

 小学館       1533円

 今回は南極シリーズの紹介です。1911年アムンセンと南極点初到達を争った、イギリス、スコット隊の記録です。周到な準備の後出発する。初の試み、動力そりの故障、深い雪、悪天に阻まれ、予定が遅れだす。後半は200kg以上のそりを人力で引き続け、1912年1月17日、ついに南極点に到達、しかしそこには、すでにアムンセンの足あとが、、、帰路の旅は行き以上に悲惨な旅になる。限られた食料、燃料、猛烈な寒さ、とにかく毎日前進しないと、生きて帰れない、歩けなくなることは、即、死につながる。最終的に5人パーティは3人になり、隊長は、自殺用の阿片を配る。スコット隊長は死の数日前まで克明な記録を冷静な気持ちで書き続け、驚くべき、精神的、肉体的な強さを発揮する。現代では考えられない、スケールの大きな探検の記録です


凍る体     船木上総 著 

山と渓谷社       1400円

 モンブラン登山中、クレバスに転落した著者は、奇跡的に翌日生きたまま救助された。しかし病院に入ってからが生還への戦いが始まった。医学生だった著者が低体温症からよみがえった記録です。私は夏山しか行かないから低体温症なんて関係ないと思う方もいると思いますが、気温がプラスでも、夏山でも低体温症(疲労凍死)の可能性はあります。もちろん雪山に行かれるかたは、読んで見て下さい。


冬のデナリ 西前四郎 著

福音館日曜日文庫 1700円

 1967年、西前四郎氏が初めて冬のマッキンリーに挑戦した記録。仲間の転落死、登山を続けるか中止するかの葛藤、すさまじい寒気、そして登頂。冬のマッキンリーは装備の発達した今日でさえ、今まで登頂者は数名、しかも半数以上が登頂後帰らぬ人になっていることを考えると、30年前のこの記録は脅威的である。小説の手法を用いているがほとんどが実話である。青春時代は素晴らしく、未知な山は、奥深い魅力があるのだろうと感じました。私は読後、大きな山に行きたくなりました。


山が好き人が好き 鈴木淑子 著

山と渓谷社MYBOOKS 1500円

 とにかく元気がでる本、新しい事に果敢にそして謙虚にトライする姿が新鮮です。鈴木さんは98年春からビスタリクラブに入会していただいています。私自身鈴木さんのパワーにいつも圧倒されていますが、この本でますますすごい人だと感じました。これは身内のほめ言葉ではなく、本心です。読んでから鈴木さんに会うか、会ってから読むか?みなさんお楽しみに。


生と死の分岐点 ピットシューベルト 著

山と渓谷社 2600円

 ちょっと恐い題名ですが、中身も恐い写真が入っていて、ショッキングな内容です。山の事故の記録集なのですが、過去にここまで詳細に事故の内容を分析した本はありませんでした。ロープワークの事故が主体ですが、山の装備、天気や雪崩、山岳救助などについても詳しく書かれておりステップアップしたい方にオススメです。


神々の山嶺(いただき)夢枕獏 著

集英社 1800円(上下巻)

 フィクションであるが、20年ぐらい前からの山を知っているひとは、主人公の羽生丈二はあの○○さんで、ライバルの長谷常雄は□□さんだとすぐ分かるはずです。上記の2名とも、すでに山で他界しています。特に、主人公の生き方はほぼノンフィクションといってもいいぐらい、実物とそっくりそのままの生き方を書いています。なぜそこまでして山に行くのか?もうやめて置け!と言いたくなる生き方をして、結局死んでしまった男を読んでみて下さい。山の本で、特に日本の山の本では久しぶりに面白いフィクションです。


雪炎 富士山最後の強力伝 井ノ部康之 著

山と渓谷社 1500円

 山と渓谷に連載後、1996年初版となった本です。最後まで一気に読んでしまいました。残念ながら明るい話ではないのです。結婚後、妻の病気、自殺、子供の病気と、家庭内の不幸を乗り越え、気象庁富士山測候所の強力として生きていく姿を描いています。冬の富士山は登山家でも非常に危険の多い所です。そういう危険の多いところで、家庭のため、時間が自由になる仕事を選び、黙々と荷物を運び続けた男の記録です。1999年10月末で、富士山測候所が閉鎖になり、こういう仕事をする方もいなくなります。私も山を仕事としていますが、全く違った登山を仕事にした方の記録ということと、この方の強さに深く感動しました。


青春を山に賭けて 植村直己 著

文春文庫 418円

 あの有名な植村直己の明治大学の学生時代から、山登りしながら、世界を放浪する青春時代の記録です。淡々とした文章の中に、登山に対する情熱と並はずれた行動力で問題をクリアしていくようすが描かれています。植村さんというと、山より犬ぞりによる極地探検のほうが有名となりましたが、登山家としての植村直己がよくわかる本です。まさに題名のとおり、青春を山に賭けての内容に、行動力に感動です。


沢登りの本 岩崎元郎 著

白水社 1700円

 無名山塾の岩崎さんが書いた最初の本です。初心者とユニークな対話形式で話しが進み、岩登りの基本やザイルワークなど基本的な事が学べます。難しい技術書ではありませんが、読み終わると沢のことがわかるようになっているでしょう。


北壁の死闘 ボブ・ラングレー著

創元ノベェルズ 650円

 フィクションの小説です。第二次世界大戦のヨーロッパを舞台に、クライマーが兵士としてアイガー北壁で死闘を繰り返す、山岳冒険小説です。登攀のシーンなど山に関する場面では、すばらしい迫力ある文章で夢中にさせてくれます。一読をおすすめします。


ホワイトアウト 真保裕一 著

 新潮文庫       781円

実話ではなく、フィクションの小説です。

最近、映画化され話題になったので、ご存知の方も多いと思います。ダムを乗っ取られた職員の主人公が、雪と山に覆われたダム周辺の山と谷で一人で犯人たちと戦う物語です。ストーリーの展開がすばらしく一気に読んでしまいました。山中の描写なども良く出来ています。


空へ INTO THIN AIR   ジョンクラワカー著 

文芸春秋       1762円

1996年春、エベレストで何が起きたのか?12人の登山者が死亡した記録です。日本人の難波康子さんの名前も出たのでご存知の方も多いはずです。日本人女性第2番目のエベレスト登頂者となりましたが、帰らぬ人になってしまいました。近年多いガイド登山による世界最高峰ツアーの様子がルポ形式で書かれています。世界最高峰もガイド料金700万円出せば登れるのか?答えは読んで下さい!映画エベレストも、5/27まで、大阪市立科学館で放映中です。レンタルビデオ屋さんでも見たこと有りますよ。


マッターホルン北壁 小西政継 著

 中公文庫       500円ぐらい?

 山と渓谷社         1600円

 1962年冬期初登攀から遅れることから5年、1967年に冬期第4登を記録した山岳同志会の記録です。著者の小西政継は、社会人の町の山岳会を、世界的な一流クライマー集団にまで同志会を育て上げた親分で、マッターホルン後も、ヒマラヤの高峰で活躍しました。著書も多く、この本が初めての著書ですが、読み進むうちにどんどん小西ワールドに引き込まれてしまう魅力ある文章です。現在では、ちょっと古くなってしまいましたが、山渓から新たに出版されたので、是非一読下さい。


狼は帰らず     佐瀬 稔 著

 山と渓谷社        1600円

 クライマー森田勝の人生を描いたノンフィィクションです。ビスタリ通信VOL6で紹介した「神々の山嶺」の主人公のモデルになったと思われる森田勝の不器用な、それでいて純粋な人生を、プロのライターが多くのインタビューを経て書き上げた傑作です。なぜそこまでして山に行くのか?いろいろ考えさせられる本です。国内の山や、ヒマラヤやヨーロッパの話も出てきますので、登山地図を片手に読むのもいいですね。


マイブーム!(だいぶ古い言い方ですが) 山関係映画特集

Movies



死の銀嶺

 山岳映画の雄、アーノルド・ファンク監督とレニ・リーフェンシュタールによる山岳映画。スイスのアルプスで愛する妻を失った博士が再びアルプス登頂を目指す姿を描く。

 スイス特有の南風がピッツ・パリュウの断崖に吹きつける。ヨハンネス・クラフト博士が愛妻マリアを伴って山頂へと登りつつあった時、上方の氷壁の一部が崩れ、マリアは奈落の谷底へ墜落した。暗い氷河の裂目は若き生命を呑みこんでしまった。愛人を奪われた博士は永遠の氷の中を彷徨い歩いた。かくて十年の歳月が流れた。この呪われた山の前に再び二人の人間が現われた。それはハンス・プラントと愛人マリア・マヨーニであった。二人は人里離れた山の小屋で結婚した。しかしこの平和な小屋に幽霊のような一人の男が現われた。それは十年間の放浪生活に身心ともに疲れ果てたヨハンネス・クラフト博士であった。マリアは突然の侵入者を恐れもしたが女心に淡い同情の念も湧かした。三人は不安の裡に一夜を明かした。その頃チューリッヒ大学の山岳部員がピッツ・パリュウの北側の絶壁を登りつつあった。これに対抗して博士とプラントも南側から登りはじめた。マリアも懇望して一行に加わった。だがこの時山上には大雪崩が起った。氷塊は北側の学生達を埋めながら谷底めがけて落下した。その時、南側のハンスも足を踏み滑らせて谷の中空にぶら下る。ヨハンネスは身を挺してハンスを安全な場所へ連れ戻したが不運にも自分の足を打碎いてしまった。三人は傷つける体を岩上に横たえ救いの来るを空しく待った。かくて死に直面すること四日、ようやく飛行家に発見されてハンスとマリアは死地から救い出された。だが彼等のためにその身を犠牲にした博士は愛人を奪ったピッツ・パリュウの氷の中に永眠した。

チベットの女/イシの生涯

 この映画は、監督の強い希望により、すべてチベットで撮影された。チベットは、中国にとって非常にデリケートな場所であるにも関わらず、チベットのありのままの姿を描きたいという思いから、オールチベットロケを敢行し、チベット人俳優、スタッフと共に、全編チベット語の本作を完成させた。歴代のダライ・ラマの住居であったポタラ宮殿、チベット仏教の聖地・大昭寺(ジョカン)、それを取り囲む八角街(バルコル)。「トルコ石の湖」の別名を持つヤムドク湖、チベット第3の町ギャンツェにある博物館として保存されている領主の屋敷や、標高4700メートルにあり「天の湖」と称される3大聖湖の1つであるナムツォ湖。チベットの壮麗な景観が、物語の季節の推移と共に、スクリーンに美しく刻まれています。チベットでも上映された本作は、現地のチベット人たちの共感を呼び、かつてない絶賛を得た。この映画は、本物のチベット映画です。

ストーリー
 1950年秋、チベットの小さな村。美しい歌声を持つ娘イシは3人の男と出会った。ツァンヤンギャツォ(ダライ・ラマ6世)の恋歌の詩集をくれた初恋の人、僧侶のサムチュ。親の借金の形に身受けし、限りなく寵愛し子供を授けた荘園の若旦那クンサン。そして掠奪同然に結ばれたならず者の行商人、夫のギャツォ。チベット現代史50年にわたる時代の波は否応なく彼らを呑み込んでゆく。翻弄されながらも、永遠の愛を探し求めたイシが最後にたどりついた心は・・・。 夫ギャツォの死の床で、止めどなく流す涙は、共に喜びや悲しみを乗り越え、育くんできた愛こそが永遠であることを意味しているのでは?   

2000年作品


TAXI 3 激走アルプス

フランスの人気映画シリーズの最新作「TAXi3」が、交通安全団体からの批判が噴出する中、同国で公開された。売りである猛スピードのカーチェイスや大がかりなクラッシュシーンが話題を呼び、前作「TAXi2」は2000年にフランス国内で観客1000万人以上を記録。「グラディエイター」などハリウッド大作を退け、同年の興行収入首位を獲得した。

最新作では、インラインスケートを駆使する犯人が登場するほか、シルベスター・スタローンがカメオ出演している。

交通安全団体からは、同シリーズが若いドライバーに悪影響を及ぼすとして、劇中に車を登場させている自動車大手プジョーを批判する声が上がった。

一方、同シリーズで制作を務める映画監督のリュック・ベッソンは、パリ・マッチ誌で「観客がスクリーンで見たいのは、空中飛行や月面着陸、道路を時速400キロで突っ走るといった現実生活では不可能なこと」と指摘。「TAXi3」の観客が(主演の)サミー・ナセリのようなスピード運転はしないだろうと話している。

 刑事エミリアンが謎の銀行強盗集団に誘拐された!彼を救うべく、ダニエルがハンドルを握るTAXiはマルセイユから雪のアルプスへと脅威のスピードで駆け抜ける!もはやスピードガンさえ計測不能、スピード狂のダニエルとエミリアンのお馴染みのコンビはもちろん健在。ちょっぴり成長した彼らが繰り広げるドラマもよりキュートでコミカルなものに。当然、大迫力のカー・チェイスはさらにパワーアップ!大どんでん返しのクライマックスに向かって突き進む!!


ウエールズの山
 英国の映画、「ウエールズの山」の原題はTHE ENGLISHMAN WHO WENT UP A HILL BUT CAME DOWN A MOUNTAIN(丘に登り山から降りた英国人)という長いものです。第一次大戦のさなか1917年の南ウエールズの小村であったできごとです。ある日、二人の測量師がやってきて村人が誇りとしているフュノンガルウ山(Ffynnon Garw)の標高を測量します。英国では1000フィート(305メートル)以上は「山」として地図に載せることになっていますが残念ながら実測では984フィート(299メートル)しかなかったことが村人に知らされます。そこで村では変わり者のパブの主人が発案し6メートル土盛りをすることになりました。82歳の教会の牧師さんを先頭にして学校の生徒まで村人全員で土を運び一方測量師を村に留まらせ再測量をさせるよう策略をこらしました。嵐で積み上げた土が流れたり牧師さんが過労で亡くなったりのアクシデントがありましたが。なんとか計画は成功し「山」として面目を保つことになりました。最後の字幕がでる直前のナレーションでは、この映画の撮影前にもう一度測量をしたら304メートルであり、また盛り土をしたそうです。クリストファー・マンガー1995年作ヒューグラント主演の名作です。

 大阪の天保山は三角点のある山では最低標高で有名ですが、数年前に地形図から「天保山」の名称がなくなりました。しかし当時、地元の人たちの大変な熱意が行政当局を動かし1996年7月発行の二万五千分の一地形図から復活しています。地形図の改訂時期には国土地理院から関係市町村へ地名、境界などの確認をされますが、このときに市町村から申し出があり地図作成上の取り決めなどに合致していれば修正、追加される場合があります。 さらに堺にある蘇鉄山は一等三角点のある山では最低標高なのですが、いままで山名が地形図には載っていませんでした。これまた地元の人たちのご努力で2000年4月発行の二万五千分の一地形図に載るようになりました。みんなで蘇鉄山登山しましょうか!


山の郵便配達 (原題)那山 那人 那狗 (あの山、あの人、あの犬)2001年4月7日公開

 国内外で評価の高い中国映画。80年初頭、中国の山間地帯。郵便配達を長い年月勤め上げた男は後継ぎとなる息子に仕事を引き継ぐため、自身の最後の仕事であり息子との始めて「旅」である2泊3日の過酷な道のりを行くことに。

重い郵便袋を背に、愛犬・次男坊と共にいくつもの村を訪ねる。集配の手順、そして人と人の心を結ぶ唯一の手段である手紙を運ぶ責任の重さと仕事の誇りを、背中で教える父。息子はいつも留守がちな父に対して心の隔たりを感じていたが、共に歩むこの「旅」の中で人々の信頼を一身に集める姿に接し、徐々に尊敬の念と仕事への責任感を深めていく。そしていつもそばで父を支え、彼を優しく包んでくれた母の偉大さも…。

父と息子、息子と母、妻と夫の関係をじっくりと描くことで、家族のあり方を問い掛ける。「絆」というテーマが中国の大自然の中に叙情豊かに綴られる。現代の拝金主義が生み出した問題に一石を投じる。いつまでも余韻が残る、感動の物語。中国作品。
レンタルビデオあり 2002/9現在


アイガーサンクション 販売ソニーピクチャーズエンターテイメント DVDにて発売中

 標高3970m、スイスアルプスのアイガー北壁登頂に2度失敗し、今では大学で美術を教えているジョナサンヘムロックが主人公(クリントイーストウッド)かつてはプロの殺し屋だった彼に、CIAから極秘依頼が持ちかけられる。ターゲットの正体はいっさい不明。手がかりは、その男が近くアイガー北壁に挑戦する国際登山隊の一員であることだけだった。ロケはアメリカ、アリゾナ州、カリフォルニア州の岩場と、スイス、グリンデルワルドのアイガー北壁そのもの。監督、主演にイーストウッドは、2ヶ月、週4回のトレーニングをして、特撮なしの映画を作った。アイガー北壁での撮影中、スタッフの英国登山家が落石で死亡する事故を乗り越えて完成した作品でもある。1975年作品。


White Fear(ホワイト・フィアー)   2002年1月23日ビデオ発売&レンタル開始

 白い恐怖、つまり雪崩がテーマの映画。スキーに最適な降雪があり、絶好の観光シーズンを迎えようとしていたアルプスの町に、突然の白い恐怖、大雪崩が襲い、町は外界から隔離されてしまう。市民からの人望の厚い町の実力者アーダルベルト・イエンチュを恨む男が復讐のために起こした雪崩だった。山には盗まれた大量のダイナマイトが仕掛けられ、犯人は翌朝8時までにアーダルベルトが死なない限り、さらなる雪崩を引き起こすと脅迫する。アーダルベルトの息子でもある警官のダニエルは、町と父の命を救うためにたった一人で闘いを始める。しかし、次第にダニエルは知られざる父の過去をも知ってしまうのだった……。 雪が、雪崩が、昔から生活に多大な影響を与えてきた厳しい自然が身近にある山岳地帯がある、スイス、ドイツの作品である。雪崩のシーンが迫力の、山岳パニックサスペンス。


キャラバン 原題 Himaraya DVDにて発売中

 ヒマラヤ越えのヤクのキャラバン隊、塩を運び、危険なキャラバンを、少年の目を通して描く。ネパール、チベットの大自然を静かに描く感動ものです。

長老であるティンレと、若くて有能なカルマの対立から2つのキャラバン隊が村を出て行く。カルマに負けたくないティンレは、彼らに追いつくため、あえて断崖絶壁を縫うように続く危険な道を選ぶのだった。過酷な旅を通して少年が目にしたのは、圧倒的に美しく、そして驚異的な大自然と、それに立ち向かう人々の生命力だった。

出演者はすべてネパールドルポ地方に暮らす人々で、彼らの生活習慣や風習がありのまま描かれている点も興味深い。過酷な自然の中、逞しく暮らすドルポの人々の生活と、ヒマラヤの大自然の美しさを描いた本作は、生きる力に満ち溢れた壮大な感動の物語である。

フランスでは250万人以上を動員する大ヒットを記録。セザール賞最優秀撮影賞・音楽賞受賞のほか、アカデミー賞外国語映画賞にノミネートされるなど、各国の映画祭で絶賛された。フランス、スイス、ネパール、イギリス合作
レンタルビデオあり 2002/9現在


バーティカルリミット
 ちょっと前まで劇場公開されていました。K2登山でスポンサーに無理を言われ遭難した妹を助けに行く兄、2人に山を教えた父親は冒頭のシーンで2人を助けるために自らロープを切る。
 山のシーンは、雪崩や、クレバス転落など迫力あるシーンが連続!爆弾持って助けに行くのは、腑に落ちないですが、久しぶりの山岳映画でした。
MI-2(ミッションインポシブル2)
 最近じゃないですが、レンタル始まったので見ました。冒頭のトムクルーズのソロクライミングのシーンが最高にきれいです。本番では勿論ロープ付けていたと思いますが、映画では、付けていないようになっています。機会があれば見て下さい。その後のストーリーも面白かったですよ。


by MICHIHIRO KADOYA

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